« 法人税が戻る!? 2月決算法人から欠損金の繰戻還付が適用できる | トップページ | 不況期の緊急銀行交渉術~5年以内に経営健全化する経営改善計画の必要性~Vol.2 »

2009年5月19日 (火)

不況期の緊急銀行交渉術~5年以内に経営健全化する経営改善計画の必要性~

 大不況の中で、中小企業の資金繰りが困難になっています。金融機関に、借入返済の延期等を申し込んでも応じてもらえないという実態があります。そこで金融庁は、昨年末『金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)』を改定して、借入金の貸出条件を緩和しても、5年以内に回復可能な見通しが示せれば、不良債権とはみなされないなどの広報をしています。

【借入金の返済を猶予して欲しい】

 不況で売上が大幅にダウンしてしまったため、金融機関に対して、借入金の返済延期等の条件変更をして欲しいと望む企業が増えています。しかし金融機関は返済条件の変更にはなかなか応じてくれず、仮に応じた場合には、債務者区分を引き下げて、「要注意先」以下や不良債権(要管理債権)とみなして一括返済(貸し剥がし)を迫る例もあります。

 これに対して金融庁は、昨年11月に『金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)』(以下別冊)を改定して、金融機関に対して、仮に中小企業の返済条件を緩和したとしても、一定の条件を満たしてさえいれば、不良債権とみなすべきではないという指導を行っています。

 さらにその内容を借り手である中小企業の側にも知らせるために、パンフレット「中小企業の皆様へ」(下欄)を作成して、金融庁のホームページ等に掲載して、その内容の普及・浸透を図っています。

【5年以内に経営健全化の見通しがあれば不良債権とはみなさない】

 別冊の改定内容を企業向けに分かりやすく解説した金融庁のパンフレット「中小企業の皆様へ」の要点は次の通りです。

 企業が借入金の返済に困って、金融機関に借入金の返済条件の緩和(金利引き下げ、支払猶予、債権放棄等)の対応をしてもらったときに、従来は「3年以内に経営が健全化するような経営改善計画」があれば、不良債権とはみなさないとしていましたが、その期間が「原則5年、進捗良好なら10年」と大幅に延長されました。また計画期間中には一定の金利支払いを確保するという条件もなくなり、さらに「経営改善計画」がなくても「経営改善の見通しがあれば」よく、計画の進捗が遅れていても、原因を分析し改善が見通せれば、計画通りと同様に取り扱うとも書いています。

《金融機関が条件緩和を行っても、不良債権にならない取扱いを拡充しました!》

~改定前~

不良債権にならないためには・・・

○中小企業も大企業と同様、3年以内に経営が健全化するような「経営改善計画」が必要です。

○「計画」期間中、一定以上の金利を確保する必要があります。

さらに・・・

○大企業と違って中小企業は、大部で精緻な「計画」を作ることが困難です。

○中小企業は景気の影響を受けやすく、「計画」どおり進捗しない場合も少なくありません。

           そこで☟

~改定内容~

中小企業向け貸出金の条件緩和がしやすくなりました。

○経営が健全化するまでの期間を大幅に延長しました。(原則5年、進捗状況が良好な場合は10年まで)

○一定上の金利を確保する必要がなくなりました。

さらに・・・

○「計画」を作っていない場合でも、今後の経営改善の見通しがあれば、「計画」がある場合と同じように取り扱います。

○「計画」の進捗が遅れていても、その原因を分析し、今後の改善が見通せるならば、「計画」どおりに進んでいる場合と同じように取り扱います。

|

« 法人税が戻る!? 2月決算法人から欠損金の繰戻還付が適用できる | トップページ | 不況期の緊急銀行交渉術~5年以内に経営健全化する経営改善計画の必要性~Vol.2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 法人税が戻る!? 2月決算法人から欠損金の繰戻還付が適用できる | トップページ | 不況期の緊急銀行交渉術~5年以内に経営健全化する経営改善計画の必要性~Vol.2 »