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2009年4月24日 (金)

世界同時不況で各国はどんな対策を打ったか

 アメリカの金融危機をきっかけとした世界的な景気後退の中、日本では、中小企業向けに9兆円の融資・保証の実施や、一人当たり12,000円の定額給付金の支給や中小企業への減税などの対策を進めています。世界各国ではどのような対策を打ったかご存知ですか?

●アメリカ … 金利を1%から0~0.25%へ

 政策金利を史上最低の0~0.25%に引き下げ、事実上のゼロ金利に踏み切るとともに、流通する資金量を増やす量的緩和対策をとりました。こりにより個人消費や設備投資を促すとともに、住宅ローン担保証券などを買い取ることで一定の景気下支え効果を期待できるとしています。

●イギリス … 付加価値税を17.5%から15%へ引き下げ

 総額約2兆9,000億円に上る景気対策を発表。個人消費を支えるため、日本の消費税に当たる付加価値税を少なくとも1年間、17.5%から15%に引き下げるのが柱です。ガソリン税の引き上げや中古車への課税、中小企業への法人税引き上げも見送りました。財源として、国債の増発や、富裕層に新たな税収枠を設定しました。

●フランス … 大手6行に公的資金(2兆5,000億円)を予防注入

 健全行も含めた大手6銀行に総額約2兆5,000億円の公的資金を予防的に一斉注入。金融システムの混乱を抑え、企業や個人への貸し出しを促しました。

●オーストラリア … 単身の年金受給者に8万7,000円の給付金

 景気刺激策として一般家庭200万世帯と年金受給者400万人を対象に総額約6,436億円の一時給付金を支給しました。昨年のクリスマスまでに、障害年金受給者や単身の老齢年金受給者には、一人約8万7,000円、夫婦での年金受給者では合わせて約13万円、低中所得家庭には子供一人につき約6万2,000円が支給されました。

●中国 … 約57兆円の財政出動!

 国内経済を支援するため、今後2年間で、国内総生産の15%程度に相当する総額約57兆円の財政出動を決めました。そのうち、鉄道・道路・空港・都市農村送電網などのインフラへの投資額は1兆8,000億元、災害復興再建に使われる資金額は1兆元に上るといいます。

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2009年4月17日 (金)

不況で増えている社会保険料の滞納

昨今の経済情勢を反映して、社会保険料の滞納が問題となっているのをご存じですか?社会保険庁の集計では、厚生年金と旧政府管掌健康保険の保険料を滞納している事業所は、全体の1割に当たる16万4,500件(昨年9月末)に上ります。景気の悪化を背景に、今後さらに「払えない」事業所の増加が予想されています。

●年収400万円の社員一人に年間52万円の企業負担

 健康保険・厚生年金保険などの社会保険への加入は義務(一部の個人事業者を除く)であり、会社や従業員の事情に関係なく、未加入や脱退は認められていません。社会保険料は、法人税と違って赤字でも支払わなければならないうえ、分納制度もありません。社会保険は、健康保険と厚生年金保険の保険料を従業員と折半で負担しますので、社会保険料の企業負担は社員に支払う給与・賞与の約13%に上ります。これは、年収400万円の社員一人につき給与・賞与以外に約52万円の費用がかかる計算です。また、厚生年金保険料は、平成29年まで毎年0.345%ずつアップしますので、企業負担は年々増加することになります。

●資金繰り悪化でも、滞納には注意!

 資金繰りが苦しくなると、社会保険料などの支払いよりも、仕入代金・経費など取引先への支払いを、つい優先したくなると思います。しかし、社会保険料の半分は、従業員から預かったお金なので、苦しくても滞納は避けてください。もし、保険料を滞納するとすぐに社会保険事務所から「督促状」が届きます。注意しなければならないのは、年利14.6%という高額の利息が延滞金として課せられることです。そのため、安易に支払いを後回しにしたり、うっかり忘れた、ということがないように気をつけましょう。社会保険料を滞納すると、法的には次のような手段がとられます。

【1】社会保険事務所から「督促状」が届きます。

【2】「督促状」に定められた納付期限を過ぎても支払われない場合は、滞納処分となります。

【3】納付期限の翌日から起算して年利14.6%の延滞金が課せられます。

【4】最悪の場合、強制徴収として講座や財産の差し押さえが行われます。

現在、社会保険庁は年金記録問題への対応で、督促や差し押さえなどの作業は遅れているのでは、と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

●社会保険料の削減を検討してみる

 資金繰りが苦しい企業にとっては、社会保険料の負担は頭の痛いところです。そこで、専門家と相談しながら適法な手段の積み重ねで社会保険料の削減を模索することも考えられます。

*社会保険料の軽減策の一例

【1】標準報酬月額算定時期(4、5、6月)を避けて、昇給月を7月にする

【2】社会保険に加入しなくてもよい短時間のパートタイマーを活用する

【3】役員給与を下げて、標準報酬月額を下げる

【4】定年・再雇用により労働時間、給与を縮小等

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2009年4月10日 (金)

役員給与を減らさざるを得ない時の注意点  ~後編~

 前編からの続き、役員給与を減額しなければならなくなった場合の事例をみてみましょう。

【例1】取引銀行との間で、借入返済の延長や条件緩和(リスケジュール)をするために、役員給与を減額しなければならなくなった

この場合、取引銀行への返済延期の申請時や交渉時に作成した事業計画や資金繰り表などがあれば減額の理由を明らかにすることができます。

【例2】業績や財務状況、資金繰りが悪化したことから、取引先等からの信用を維持・確保するために、役員給与の減額を盛り込んだ経営改善計画を策定した

この場合の経営改善計画は、取引先等からの信用の維持・確保が目的ですから、仮に取引先等に見せたとしても、取引先等が納得するような内容でなければならないと思われます。例えば、減額する機関や減額する額、さらには減額によって会社が今後もやっていけるかといったことがはっきりしていなければならないでしょう。

【例3】株主との関係上、業績や財務状況の悪化について経営上の責任から役員給与を減額しなければならなくなった

同族会社のように、株主が少数で、一部の役員が株主であったり、役員と株主が親族関係にあるような場合には、役員給与を減額せざるを得ない客観的かつ特別な事情を具体的に説明しなければなりません。

●減額改定が認められない例

 なお、業績や財務状況、資金繰りの悪化といった事実があっても、利益調整のみを目的とした減額は、「やむを得ず役員給与を減額した」とはいえないことから、経営状況の著しい悪化にともなう減額改定にはなりません。例えば、一時的な資金繰りの都合や単に業績目標値に達しなかったというのがそれに当たります。

●経費として認められないとどうなる?

 定期同額給与としていた給与については減額した後も毎月同額の定期給与を支給していれば、減額する前の定期給与額のうち減額した後の定期給与額を超える部分の金額のみが経費になりません。例えば、期首から半年間は月50万円の定期給与を支払っていたが、あとの半年間は月30万円の定期給与に改定した場合、(50万円-30万円)×6か月=120万円 が経費になりません。

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2009年4月 3日 (金)

役員給与を減らさざるを得ない時の注意点  ~前編~

 世界的な景気減退の影響を受けて、売上減少・収益圧迫・資金繰りの悪化など経営が厳しい中、自分の給与を減らしてでもこの苦境を乗り越えようと頑張っている経営者も多いのではないでしょうか。役員給与を減らす場合、経費にならないこともありますのでご注意を!

●経費にできる役員給与の減額改定は?

Q.当社は急激な景気後退によって業績や資金繰りが悪化しており、期の途中ですが、私(社長)が会社から毎月定額に受け取る役員給与を減らすことにしました。税務上、減額後も経費として認められるでしょうか。

A.その理由が、経営状況の著しい悪化等にともないやむを得ないものであれば、減額後の給与も経費として認められます。ただし、減らす前の支給額が毎回同額であり、かつ減らした後の支給額が毎回同額でなければなりません。

*法人税法では、役員報酬や役員賞与をひとくくりにして「役員給与」といい、定期同額給与は経費に計上することが認められます。経費にできる定期同額給与とは、【1】支給時期が一か月以下の一定期間ごとである 【2】その支給時期における支給額が事業年度を通じて原則同額である  この二つを満たすものです。

●役員給与を減額せざるを得ない事情とは?

 定期同額給与の減額が認められる理由とは、次のようなことをいいます。

【1】財務諸表の数値が相当悪くなった

【2】倒産の危機に瀕している

【3】経営悪化により、株主・債権者・取引先等との関係上、役員給与を減額しなければならなくなった

経営の悪化によって、株主・債権者・取引先等との関係上、役員給与を減らさなければならなくなった理由を客観的、かつ具体的に説明できなければなりません。

次回は、その事例をご紹介しましょう。

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