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2009年1月30日 (金)

仕事の記録をしっかり保存しましょう! ~後編~

前回より引き続き、重要な原始記録の保管のポイントです。

【4】人件費…給与と外注費に注意!

人件費については、給与なのか外注費なのかがよく問題になります。給与は、給料、賞与など雇用契約等に基づき支払われるものです。一方、外注費は、業務委託や請負など、外部の事業者に支払われるものです。会計処理上は、給与であれば源泉徴収が必要になり、外注費には消費税が発生します。外注費になる場合は、業務内容、委託方法、管理監督の方法、作業場所、業務の責任範囲などを明確にした契約書を作成します。

 ●履歴書、社員名簿、出勤簿、通勤届、社会保険・労働保険関係書類、組織図、業務日報、給与台帳、所得税源泉徴収簿、源泉税納付書控、雇用契約書、業務委託契約書、外注先からの請求書や納品書

【5】役員給与…総会議事録を忘れずに!

月々支給する役員給与の増額改定、あるいは経営状況が著しく悪化した等の理由により期中に減額改定した場合は、その改定に係る株主総会の議事録は証拠書類になります。議事録を作成する前の記録(清書前の下書きメモや録音テープなど)も重要な資料となるので、保存しておきましょう。

 ●株主総会議事録、取締役会議事録、給与台帳、源泉徴収簿、会議でのメモや録音テープ

【6】修繕費…修繕の必要性を証明する!

建物や機械を修繕した時は、それが費用か資産かがよく問題になります。なぜ修繕が必要だったのか、どのように修繕したかなど、その内容が分かる書類が必要です。

 ●稟議書、修繕についての見積書・納品書・請求書、図面、修繕前後の写真

【7】交際費…社内規定を整備する!

交際費と会議費、福利厚生費、売上割戻などの隣接費用については、社内規定などで自社のルールを明文化しておきます。例えば、慶弔見舞金ならば社員慶弔規定、手数料・販売奨励金ならば契約書や支払基準規程などです。会議費であれば議事録を正確に記録することで、食事代や会場費の必要性も証明できるでしょう。

 ●領収書、請求書、稟議書、交際費の精算書、支払報告書、会議議事録、社員慶弔規定

*ここで紹介したのは一部です。一年の始めにあたって、もう一度原始記録の整備と保存の状況を点検してみましょう。

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2009年1月23日 (金)

仕事の記録をしっかり保存しましょう! ~前編~

会計伝票等の記載のもとになる原始記録、各種の契約書類などは取引の実在性を証明するものなので、いざという時に証拠書類になります。反対に、それが不備であるために税務調査で経理処理が否認されることがよくあります。

企業が営業活動を行うなかで、納品書、請求書、領収書、出荷表、請負契約書など様々な書類が作成され、これらの原始記録をもとに、会計処理が行われます。最近は税務調査において、帳簿や原始記録だけでなく、企業が持つ「現場データ」なども細かく確認されるようです。原始記録や現場データは仕事の記録です。税務調査や裁判において、適正に会計処理したことを署名する証拠書類になりますので、もれなく整理保存しましょう。

*現場データとは

全社や各部門別・各商品の売上・利益等のデータ、製造品の不良率、返品率、顧客来店数、平均客単価など、企業が管理会計のために独自にもつ管理データのこと。

【1】売上…記録は漏れなく!

売上の証拠書類は最も重要です。業種によって取引の形態は様々ですが、「受注→商品引渡(サービス等の提供)→代金回収」という流れは基本的には同じです。この流れから発生する原始記録や現場データを漏れなく保管します。また、売上計上の基準についても処理規定等で明確にしておきます。

 (受  注) 見積書、注文書、受注伝票、契約書

 (引  渡) 納品書、物品受領書、売上伝票、出荷伝票 

 (回  収) 請求書控、領収書控、入金通知書、レジペーパー

 (その他) 売上日計表、商品群別売上日経表、月別営業成績表、営業所別売上票

 *小売業の場合は、引渡と回収が同時になるため、代金回収が引き渡しの証拠になります。

【2】売上原価…架空仕入れがないことを証明!

商品、原材料との購入において税務上問題となるのは、架空仕入れではないかということです。「発注→受入→支払」という仕入取引の流れの各時点における原始記録が整備され、対応する売上が計上されていることが分かるようにしておきます。

 (発  注) 発注伝票、発注管理簿、契約書、受入見積書、注文請書

 (受  入) 納品書、検収報告書、入庫伝票、商品有高帳、仕入伝票、原価計算表

 (支  払) 請求書、領収書、小切手控、支払手形控、買掛金元帳

 (その他) 生産数量、工数、仕入・外注データ、材料ロス率

【3】棚卸資産…在庫は実地棚卸を行う!

商品、原材料等は受払のつど、受払台帳に記録し、帳簿上の在庫数量と実地棚卸による数量等を突き合わせます。実地棚卸の際、現場で記入した棚卸伝票や手書きメモなどとともに棚卸集計表を保管しておきます。不良品や死蔵品の破棄処分は、稟議書、廃棄現場の写真、処理業者よりの処分明細等を証拠資料として保管します。

 受払台帳、入出庫伝票、棚卸原票、棚卸時の手書きメモ、廃棄証明、廃棄現場写真、処理業者の処分明細、在庫管理表、仕入データ(商品別、生産・仕入別)、材料ロス率

【4】以降は後編へ続きます。

 

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2009年1月16日 (金)

連鎖倒産を防ぐために

景気が悪化するなか、ある日突然、大口の取引先が倒産し、自社も連鎖倒産といった事態を避けるための共済制度をご存じですか?

【いざという時の資金調達に備えていますか?】

厳しい経済情勢のなか、なんとか頑張っていても取引先の倒産によって、売掛金が回収困難となって資金繰りが悪化し、自社も倒産の危機に立たされる。そんな不足な事態に備え、いざという時に資金手当てをする制度が「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」です。毎月一定の掛金を積み立てておき、万一取引先が倒産し、売掛金債権等について回収困難となった場合に、掛金総額の10倍の範囲内で回収困難な売掛金債権等の額以内の貸し付けを受けることができます。

●制度の特徴

1.最高3,200万円の共済金の貸付(無利子)が受けられる

2.共済金の貸付は無担保・無保証人

3.毎月の掛金は5,000円~80,000円まで自由に設定できる(5,000円刻み)

4.掛金は税法上、経費または損金にできる

5.臨時に事業資金が必要になった時に一時貸付金制度が利用できる

【連鎖倒産の危機を脱した事例】

〈事例1〉急場の借入で事業に見通しが!

和装小物(七五三の帯・下駄・袋物)を製造するA社は、同業者が廃業するなか経営は順調だったが、一番の納品先が倒産し、年商の半分にあたる4,000万円の売掛金が回収困難となり、連鎖倒産の危機に陥った。そんなとき、倒産した納品先の得意先大手企業から取引の申し出があった。そこで、急場の資金として限度額いっぱいの3,200万円を借り入れて、事業継続の見通しを立て、大手企業の取引を始めることができた。

〈事例2〉共済金貸付が融資の決め手に!

マンション建設資材の販売業B社は、2,200万円の債務超過を克服し、黒字化を達成したものの、得意先の倒産によって、4,300万円もの不良債権を抱え、資金繰りに窮した。取引銀行や政府系金融機関も、最初は融資に難色を示していたが、経営セーフティ共済から1,200万円の借入ができたことで、取引銀行、政府系金融機関から1,000万円ずつ融資を受けることができた。

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2009年1月 9日 (金)

資金繰りを応援する様々な制度をご存じですか?

景気後退が中小企業の資金繰りに深刻な影響を与えています。政府も、緊急融資保証の導入、政府系金融機関の融資拡大、融資貸出条件緩和の円滑化など様々な対策で中小企業の資金繰りを支援しています。

【1】緊急保証制度

昨年10月31日から「原材料価格高騰対応等緊急保証制度」がスタートしています。この制度は売上が減少している、原油・原材料価格、仕入価格の高騰を転嫁できない中小企業を対象に、民間金融機関からの融資に対して、2億8,000万円(うち無担保8,000万円)まで、信用保証協会が100%保証をします。責任共有制度の適用はありません。(責任共有制度…信用保証協会と銀行とが責任共有を図ることによって、銀行が貸手として責任ある融資を行い、両者が連携して中小企業を支援していくことを目的とした制度です。)対象となる中小企業は、国が指定した業種ですが、全国の260万企業をカバーしています。

【2】セーフティネット貸付の拡大・充実

日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)では、セーフティネット貸付の充実・拡大(返済期間の延長、要件緩和、融資額拡大など)を実施し、中小企業の全業種において4億8,000万円(小規模企業は4,800万円)まで利用できるようになっています。

【3】予約保証制度の創設

中小企業が黒字倒産する要因のひとつに、いざというときに迅速に資金を調達する手段が不十分であることが挙げられます。この予約保証制度では、中小企業が将来発生するかもしれない資金ニーズに対応するため、あらかじめ保証枠(限度額2,000万円)を確保することができます。要するに「雨が降る時に備えて、傘を予約しておく制度」です。ただし、保証枠の限度内で実際に融資を受けた場合には、通常の料率に一定の保証料が上乗せされます。

【4】金融検査マニュアル別冊の見直し

金融庁は「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」の改定を行い、「経営改善の見込みがあれば、不良債権にはならない」として、金融機関が中小企業向け貸し出しの条件緩和を容易にしています。

1.経営が健全化するまでの期間を3年から5年に大幅に延長。(原則5年、進捗状況が良好な場合10年まで)

2.「計画」の進捗が遅れていても、その原因を分析し、今後の改善が見通せるならば、「計画」どおりに進んでいる場合と同じように取扱います。

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